・めりぽ、めりおと出会う 第一話

めりぽの人生にめりおが登場したのは、
振り返れば今から9年前の2007年の夏の終わりの頃。


人生を通して「恋愛至上主義」なめりぽは
めりおと出会ったその時には、別の男性に恋をしていた。


恋の相手は会社の同僚。
私が入職した1年後くらいに入ってきた6つ年上の男性「サトシ」だった。


私の会社では新人職員が入ってきた時には、その少し前に入った先輩が
新しくきた新人職員の教育係になるのが決まりで、
私がサトシの教育係に任命され、毎日サトシに仕事のノウハウを教えていた。


仕事の事で聞きたいことや悩みがあったとき相談できるようにと
電話番号やメールアドレスも自然に交換していた。


サトシとは打ち解けるのにはそれほど時間はかからなかった。
というのも、共通のすっごい嫌いな先輩がいたのが一番の理由だっただろうか?

お互い相手が休みで会社にいない日の夜には電話をして、
「今日は○○先輩にこんな嫌味を言われた」とか
「今日は○○先輩と同じフロアで仕事で、こんな事があって最悪だった。」
と報告しあうのが日課になっていった。"共通の敵がいる"という環境は、人の絆を深くする。


けれど特に異性としての好意があったという認識はなく、
「すごく気の合う良い会社の同僚」という存在だった。


しかし、同じ職場で男女が仲良くなっていく事を、まわりは黙っては見ていない。
サトシが入職して3ヶ月も経った頃には、
私とサトシの関係は諸先輩方の格好の話のネタにされるようになっていった。


「また二人で楽しそうに話ししてる~♪」
「あれ~もしかして二人って付き合ってる~??」

サトシと私が仕事で接触するたびに、いちいち茶化されるという状況が続いた。



そんな状況にまんまとのせられ、
気づいたらサトシを意識するようになっていた安い女めりぽである・・・。




知り合ってから半年くらい経った頃、サトシは「気の合う同僚」から「好きな人」に変わった。
仲の良い先輩に、サトシへの恋の相談をしたりするようにもなった。

相談する先輩達も
「絶対サトシもめりぽの事好きだよ~。見てればわかるもん。」
「なんかあるとすぐめりぽに絡むでしょ?あれ、好きの裏返しだって。」
な~んて言うもんだから、どんどんその気になっていく。



そんなとある日、めりぽとサトシは同じ持ち場で仕事をする事になった。

サトシが「昨日スロット行って、久しぶりに10万勝ったんだよね!」と言うので
めりぽは「えーいいな~!勝ったなら奢って♪奢って♪」と遠まわしに誘う。
するとサトシは「しょーがねーなー。いいよ。」と、初デートがあっさり決まるのであった。


それから数日後、お互い次の日が休みの夜に、二人で飲みに行くことになった。
二人ともかなり酔っ払っていて、気づけば午前様。

まだ飲み足りないな、とコンビニでお酒を買い込み、ホテルへと向かう。
自然な流れだった。



ヲトナナイトの空気になったところで、めりぽは切り出す。

「ちょっとまって、うちら付き合ってないし、同じ会社で明日からも仕事するわけだし、
 軽はずみにこうゆうの、ちょっとどうかなって・・・こんなとこまで来ておいてあれだけど・・・」


「わかってるよ。そんな軽はずみな気持ちじゃない。
 めりぽとのこれからの未来の事、ちゃんと考えてる。ずっと大切にするよ。」


そうして私とサトシの恋が始まる・・・・・・




はずだった。



2話に続く・・・。

  • 最終更新:2016-09-21 20:30:56

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