・めりぽ、めりおに恋をする 第一話

出会った翌日から、二人でのトレーニングがはじまった。

仕事が終わって18時過ぎに、めりおにメール
約束の時間を決めて、自宅近くの駐車場に車を止めて
一台の車で出会ったジョギングコースへ。
1時間半ほど一緒に走って、駐車場に戻り、別れを告げる。
それが毎日の日課になった。

2人で走りながら、色んな話をした。

趣味の話、恋の話、聴く音楽の話、飼っている犬の話、価値観の話・・・
なんだか色んな共通点があったりして、話しはとても盛り上がった。

「好きな女の子のタイプは?」の問いに

「あんまりこうゆう人がいいっていうのはないなー。
 好きになった子がタイプというか・・・
 その人が、その人に合った髪型や服で好きな事して、楽しそうに生きてる子に惹かれる。
 好きになった人がその人らしく生きてるとこに一緒にいれたらそれでいいかな?」

みたいな事をめりおが言っていたのが今でも記憶に残っている。
その時、「あーこうゆう考え方の人いいなぁ。」って思った。

めりおは今でもこの頃と変わらずに、
私に「こうゆう女でいろ」みたいな縛りをつけずに
私が私らしく好きなように好きな事してるのを許してくれている。

いつでも私のやりたい事をやりたいようにやらせてくれるめりおには本当に感謝している。
こんなにRO漬けの毎日も、理解あるめりおとじゃなければ実現不可能だっただろう。


そんなこんなで、気づけばめりおに会うのが楽しみになっている自分がいた。


聴いている音楽のジャンルが近かった事から、「今度カラオケでも行こう!」
という話になり、ある日ジョギングには行かずに2人でカラオケに行くことになった。
カラオケは今まで出会った人の中でお互いに選曲が一番ってくらいドンピシャですごく楽しかった。
カラオケは二人にとっての趣味のひとつとなり、結婚して8年たった今でも定期的に続いている。

カラオケの後、若いカップルの定番(?)の海へドライブへ行った。
なんとなく波の音を聞きながら、また、色んな話をした。


海を見ている横顔を見ながら、

「あ、私、この人が好きだ。」と思った。

でも、サトシとの微妙な関係が終わってからそれほど期間も経っていなく
なんかほいほい乗り換えたと思われるのも嫌だし、言う気にはなれなかった。



帰りの車の中で、私はウトウトして、寝てしまった。
いつも待ち合わせる駐車場についた事は、車が止まった事でなんとなくわかったが眠くてボーっとしていた。


すると突然、めりおが私にキスをした。


ハッ!と目を覚ます。
めりおを好きって思っていたから、決して嫌ではなかった。

でもサトシとの始まりを思い出す。
サトシとの経緯を知っていながら、同じように付き合ったりする前にそんな事をしためりおに
なんとも言えない複雑な気持ちになった。受け入れたら、また同じ事の繰り返しだと思った。
嫌じゃないけど、でも、ダメだ、とめりおを突き飛ばす。


「付き合ってもないのに、なんでそんな簡単にそんな事するの・・・?
 そんなに軽い女に見える!?男ってどいつもこいつもそんなんなんだね・・・。」

と私は車を降りようとした。


その時めりおが私の腕を掴んだ。

「ご、ごめん」

その手を振り払って私はめりおの車を後にした。

  • 最終更新:2016-10-03 23:11:39

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